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土屋復興大臣記者会見録[令和5年11月27日]

令和5年11月27日(月)17:53~18:09 於)復興庁記者会見室

1.発言要旨

 このような遅い時間にお集まりいただきまして、ありがとうございます。

 本年10月、福島県双葉町にて、復興庁の委託事業を双葉町を通じて実施している一般社団法人ふたばプロジェクトの戸別パトロール巡回員が、パトロール中に戸別巡回不要の申出があった宅地内に無断で立ち入り、宅地内の写真をSNSに投稿するという事案が発生しました。

 これを受けて、双葉町が同社に巡回員の調査を要請したところ、この事案のほか、民有地10か所に巡回員13名中10名がパトロール中に立ち入り、果実や山菜等を採取していたことなどが判明しました。

 町民の安全を守るための戸別巡回業務中にこのような行為を行うことは、町民の安心や信頼を損ねることであり、被害に遭われ御不快な思いをされた町民の方のみならず、町の安全に不安を感じられた全ての町民の皆様に深くおわび申し上げます。

 このような行為は法律上も問題ある行為であり、また、職務専念義務に違反していることからも、復興庁としては極めて遺憾であり、厳しく対応してまいります。

 本事案発覚後、直ちに、SNSに無許可で写真を投稿した巡回員を業務から外したほか、全巡回員に再教育を行うなど再発防止策を徹底、更に11月23日より、果実等の無断採取を含めて問題行為を行った全ての巡回員を戸別巡回業務から外したところです。

 なお、双葉町においては、不適切な行動を行った巡回員を戸別巡回業務から外した結果、戸別巡回業務が停止しているところでありますが、この中でも町の安全確保がされることが極めて重要であり、車両巡回を強化するなど、防犯対策に万全を期してまいります。

 また、本事案については、発覚後、双葉町から福島復興局への報告に3週間かかり、また、復興局から復興庁本庁への報告にも3週間かかり、これによる対応の遅れがありました。このように情報連絡体制にも問題があったことから、事態を重く受け止め、政務三役及び事務次官以下の事務方幹部を招集し、課題の共有を行い、必要な指示を行いました。

 具体的には、まず本事案について同様のパトロール事業を他町村でも実施していることから、類似事案がないか緊急調査を実施することを指示いたしました。更に、本事業のみならず、復興庁本庁の目が届きにくい状況にあると思われるほかの事業についても、現場の事業執行状況等を把握できているか再点検することを指示しました。点検結果を踏まえて、今後、再発防止対策を速やかに検討してまいります。

 復興庁と復興局はもちろんのこと、各府省庁との連絡体制を再確認し、特にリスク情報や問題事案については速やかな共有を徹底すること、復興を進める上での心構えについて、発災から12年余りたち、時間の経過とともに馴れが生じていないか、いま一度緊張感を持って復興の着実な推進に取り組むことを指示いたしました。

 本事案にとどまらず、このような不適切な事案が二度と起こらないよう、福島をはじめとする被災地の復興に向けて、復興庁としても緊張感を持ってしっかり取り組んでまいります。

 以上でございます。

 

2.質疑応答

(問)これ、資料ないんですか。

(事務方)ブリーフィングのときに配布します。

(問)できれば、大臣にここまで細かい話をされると、資料がないと質問もしづらいのです。普通は配って、大臣がおっしゃられた上で補足説明というような流れだと思うのですが、どうにかならないですか。口頭で今おっしゃられたことで大臣に質問をするのは、我々限界があります。

(答)この後、事務方から説明等を聞く時間を持ちますので、詳しいことはその中で聞いていただければと思います。

 それと、今はまだ途中経過でもありますので、いずれもう少し詳しく御説明できるかもしれませんが、今日のところは、一報をできるだけ早くお知らせしようと思って記者会見をさせていただきましたので、御理解いただければと思います。

(問)いろいろ問題はあるかと思うのですが、発覚後に連絡が、報告が全然入ってこなかったということで、大臣御自身として、なぜ報告に遅れが生じているのか。問題がどこにあるのか。再発防止対策についてもお伺いします。

(答)まず、21日の火曜日、午前11時頃、復興局よりメールで第一報がありました。そして、同日の夜、5時半頃にオンラインにて概要報告を受け、その直後すぐに、私に秘書官から連絡が入りました。

 本事案の公表に当たり、双葉町に対し、被害者の方々への謝罪と公表に関する同意取得をできる限り早期に行うよう要請していたところ、27日午前中に最後のお一方への謝罪が完了したということでございまして。今日は27日なので、それが完了したことで皆様に発表したと。

 今の質問はこれとは別の話で、双葉町のほうで復興局に連絡していたのが3週間後だったということです。SNSで、働いている人たちが上げていたものを見て、初めて発覚して問題にしたわけですが、この事業は、発覚後、双葉町から福島復興局への報告に3週間かかっている。私もここは問題だと思います。それから、復興局から復興庁本庁への報告にも3週間かかっているということで、この対応というのは、私からすればとんでもない話だと思いまして。

 ところが、いろいろ確認をしてみますと、双葉町のほうも正確な状況を把握するためにいろいろ調べていたということの中で、結局3週間かかっていると。またその時点で、3週間かかって、こんなことがありましたと聞いたときにも、復興局のほうも、まだはっきりした情報が頂けていなかった。それで、復興局としては双葉町にいろいろな指示を出して全部、粗々中身を分かってから本庁に出そうと思っていたということなのですが、それはもう本当に、小さなことでも、双葉町から来た時点で本庁に上げるべきであったと思いますので、そこのところはしっかりと厳しく、こういうことは二度とあってはいけないということで指示を出しました。

(問)事実確認だけさせていただきたいのですが、まずは10月に1名の方がSNSに写真を上げました。それが発覚してから調査をしたところ、13名のうち10名が何かしらのそういったことをされていた。その13名の中には、最初の1名も入っていた?

(答)細かいことは私も全部把握しておりませんので、本件の事案の詳細については、事務方に後ほど質問していただければと思います。すみません。

(問)SNSに投稿された写真の内容と、あとは警察への相談や告発等をされているのかというのを教えていただけますか。

(答)この件についても私からというよりは、事務方が全部確認しておりますので、事務方のほうに聞いていただければ幸いです。この後、直後に。

(問)警察のほうには特段相談等はされていないんですか。

(答)うちのほうですか。

(問)はい。

(答)うちのほうからは特にはしておりません。現時点では警察に刑事告発することも考えておりません。

(問)窃盗に当たるといえば当たるかと。

(答)当たるといえば当たるのだと思いますが、国としても、双葉町においての告発の予定がない状態なので。だから被害者から被害届の提出があった等の事実は把握していないので、そういう状況なので、再発防止策を強化することのほうが今の時点では大事かなと思っております。

 難しい問題としては、ここで働いている人も被災者であるということもあります。だからといって許されるものではないと思っております。ただ、そういうことを総合的に判断して、今後どうするかは、これからもう少しいろいろ分かってきてから判断したいと思いますが、庁内的には、やはり情報のスピード、それから、どんな小さなことでも悪い情報はできるだけスピードをもって上げていく。いい情報は後でもいいと。こういうことを私も指示を出しました。今後、情報がスムーズに入ってくるように。

 復興庁は司令塔でございますし、しかも復興庁からの予算でこの仕事は双葉町が受けてやっている仕事でございますから、この関係がしっかりとできていなければ、やはり町民のためにならないので、その辺を徹底していきたいと思っております。

(問)点検の結果というのは、大体いつ頃までにまとめられたいとお考えになっているかということと、再発防止をその後に検討していくということなのですが、現時点で想定できる再発防止策があれば教えていただきたい。この事案は、おっしゃったとおり、本来安全を守るべき方々が安全を損なうような形をされていたということだと思うのですが、改めてその辺の事案に対するコメントを頂ければありがたいと思います。

(答)その時期や内容はまだ決まっていませんので、もう少し後になるかと思います。いずれにしても、私としては、これと似た事業を各町村でやっておりますので、その辺も点検していきたいと思っています。多少は、今日の明日みたいな感じにはならないかなと思っていますが、総合的に今後の対策を打っていきたいと思っています。

(問)コメントがあれば、改めてお願いします。

(答)先ほども言いましたが、本来、問題事案の情報ほど迅速に上部機関まで上げると。共有されるべきなので、このところを復興局に対しても、働いている職員に対しても徹底していきたいと思っています。ここが一番大事なことなのだろうなと、今回の事案で思っています。

 ですから、先ほども言いましたように、改めて現場から復興庁への情報連絡体制を確認する。今までもどうなっているかとか、もう一度しっかりと流れをつくり、そして全員が気を引き締めて事業に邁進していくということが大事なのだろうと思います。

 私は大臣になってちょうど2か月半近くなるのですかね。入ってきて、12年と8か月という中で、やはり今までのいろいろな事業も振り返る時期なのかなと自分なりには考えているので、そういうことも含めて、一丸となってチェックをしていきたいと思っております。

 後は事務方のほうに細かい点については質問していただいて、聞いていただければと思います。

 どうもありがとうございました。夜遅くにありがとうございました。

(以  上)

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