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髙木復興大臣の会見[平成28年8月3日]

髙木復興大臣臨時閣議後記者会見録(平成28年8月3日(火)13:55~14:13 於)復興庁記者会見室)

1.発言要旨
 今、閣議で辞表を取りまとめられました。提出してきましたので、改めまして、それに当たりまして、一言お礼、あるいはまた所感などを申し述べたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。
 昨年10月の就任から約10か月がたちました。この間、岩手、宮城においては住まいの確保に関する事業の完了にめどが立つなど、復興は着実に進展してきたというふうに思っております。また、福島では、避難指示の解除等により、本格的な復興のステージに移行することとなります。「集中復興期間」から「復興・創生期間」への橋渡しをすることができたと実感をいたしているところでございます。私自身、就任後、現場主義を徹底させていただきまして、39回にわたって被災地を訪問させていただきました。そして、被災地の方々との意見交換、あるいはまた、自分自身の目で現地の状況の把握等に努めてきたところでございます。
 こうした現地の状況の認識を踏まえて、今年3月には「復興・創生期間における東日本大震災からの復興の基本方針」を策定いたしました。地震・津波被災地域のいわゆる「総仕上げ」、福島の「本格的な復興」に向けた新たなステージと位置づけ、被災地を地方創生のモデルとして、「課題解決先進地」に変えていくことを目指していくことといたしました。特に福島においては、避難指示の解除は復興の第一歩でありますけれども、帰還に向けた取組やイノベーション・コースト構想の推進などによって、本格的な復興のステージへ移行することが重要だと考えております。同基本方針では、福島の復興・再生は中長期的な対応が必要であり、復興・創生期間後も継続して国が前面に立って取り組むことといたしました。
 また、風化と風評という二つの風との戦いが重要だと認識もいたしました。このため、6月を東北復興月間とし、東日本大震災5周年復興フォーラムや交流ミーティングin東京を開催するとともに、G7伊勢志摩サミット及び関連会合において、復興の状況や食の安全の取組、東北の観光地としての魅力について、情報発信を行わせていただきました。さらに、東北の観光につきましては、風評被害の影響などにより、全国的なインバウンド急増の効果を享受できていないなど、厳しい状況であることに鑑み、今年を「東北観光復興元年」と位置づけ、東北の観光復興を力強く推進させるべくやってまいりました。これらを通じ復興の加速化を図り、被災地の皆さんに対し、今後の復興に向けたビジョンを示すことができたものと認識をいたしております。
 ただ、まだ復興は道半ばでございます。一日も早く、一人でも多く、安心できる住まいに移っていただき、また、温かいふるさとに帰っていただくため、また、2019年のラグビーワールドカップ、2020年の「復興五輪」において、被災地が復興した姿を世界に示せるよう、引き続き復興を加速させていく必要があると認識をいたしております。
 以上、就任以来10か月でございますけれども、私の所感、一端でございますけれども、申し述べさせていただきました。私から以上でございます。
2.質疑応答
(問)これまでお疲れさまでした。 今後、今村さんが新しく大臣になられるわけですけれども、特に取り組んでほしい点等、髙木大臣からあればお願いいたします。
(答)避難していらっしゃる方、まだ15万人近くいらっしゃいますから、まずはしっかりと住まいの再建をやっていただいて、一日も早くそういったところに移っていただくようにしていただきたいというふうに思いますし、あわせて、避難生活、非常に長くなっておりますので、被災者支援総合交付金の拡充もいたしましたけれども、きめ細やかに、避難なさっている方への心身ともにわたってのケアというものも大事であるということを申し伝えたいというふうに思います。
 あわせて、いわゆる水産加工業を初めとする産業、なりわいの再生、いよいよこれから本格的に取り組まなければなりませんし、人手不足という問題が顕著になってきたというふうに思います。これは、そういった産業の場面でもそうでありますし、また、各自治体も人手がいなくて困っていらっしゃいます。これまで努力もしてきましたけれども、そうしたところに十分配慮していただきたいという話をしたいと思います。
 また、観光という視点で、1年弱務めさせていただきましたけれども、これに対しては、被災地の方、大変大きな期待を持っていらっしゃいますので、そのことをお伝え申し上げて、そして更に、正にほかの地域に負けない、例えばインバウンドのこともそうでありますけれども、東北の復興、観光の復興というものを成し遂げていただきたいということを申し上げたいと思います。
 また、福島においては、いよいよ避難指示が徐々に解除されつつあって、先ほど申し上げましたけれども、避難指示の解除は復興の第一歩でございますので、これから一人でも多くの方が、帰っていただいて、ふるさとを取り戻せるように、様々な形で生活の再建だとか、あるいは、先ほど申し上げているとおり、産業、なりわいの再生だとか、そういったところに取り組んでいくということが必要です。そして、「復興・創生期間」5年間で福島はまだ復興が完成するということではないだろうというふうに思いますし、当然、廃炉・汚染水対策、特に廃炉はまだまだ時間かかるわけでございますので、「復興・創生期間」後も福島に関しては、正に国が前面に立って、復興に取り組んでいただきたいと思います。そういった点を是非新大臣には私の方から伝えたいと思いますし、そうした思いを持って頑張っていただきたいというふうに思います。
(問)大臣が就任した当初、記者会見で何回か、週刊誌の報道、下着を盗んだかどうかという、そういう報道が続きまして、これはもう記者会見で大臣の方も事実ではないということをお答えになられましたけれども、そのときに、法的手段、例えば名誉毀損なりなんなり、法的手段に出ないのかというふうに我々が聞いたところ、復興の仕事に全うするために、そういったことは考えていないということでしたけれども、今この大臣の職を辞するという状況においても法的手段に出ないのかどうなのか、ちょっと確認させてください。
(答)委員会等でも弁護士の方と相談をしているという話をさせていただきましたけれども、引き続き、まだ弁護士の方と相談をしているという状況でございます。
(問)例えば再び入閣したり、あるいは、大臣お若いので、まだ党の要職にもつく機会もあろうかと思うんですけれども、そのたびにこういったうわさが出るかもしれませんが、そこについてはどうなんでしょう。
(答)いや、もう私は出ないと思っております。
(問)最初に大臣、冒頭で、これまで取り組んでこられたことをおっしゃっておりましたけれども、10か月務められて、何かもう少しここを、こういうふうなことをしたかったですとか、何かもうちょっとこういったところに取り組めたらよかった、もしくは、次の方にこういったところを、心残りだったので、やってほしいみたいな、希望みたいなものはございますか。
(答)「復興・創生期間」へ移行する大事な場面を受け持たせていただいたということは、大変ありがたかったというふうに思います。一方、まだまだ課題が多いというようなことかというふうに思いますので、これはもちろん復興もまだ道半ばでございますので、まだやらなければならないことはたくさんあるということでございます。ですから、そういった思いは、私もやれればなというふうに思います。
 ただ、立場は変わりますけれども、例えば党の復興加速化本部だとか、そういうところもありますし、これまで約1年、こういった立場で携わってきた者として、深い関心を持って一人の議員として、立場は変わりますけれども、引き続き復興について微力を尽くしていきたいというふうに思っておりますし、次の方への思いというのは先ほど申し述べたとおりでございます。しっかりと被災地の皆さんに寄り添いながら、できることなら、やはり現場にも行っていただいて、復興をしっかりと成し遂げていっていただきたいという思いでございます。
(問)今まで振り返られて、いろんなことがあったと思うんですけれども、特に御自身思い入れがあった仕事、あるいは出来事等があったら、それを教えていただきたいんですけれども。
(答)やはり風化ということを防いでいかなければならないと思いますし、それから、引き続き風評というのがありますから、これはやっぱり払拭させるということは大事なことだというふうに思います。
 それから、観光について始めたわけでありますけれども、これを150万人泊という総理からの指示もあります。現在50万人泊を3倍にするという目標を立てたんでありますけれども、かなり意欲的ではありますけれども、何とか2020年オリンピック・パラリンピックの年にはこれを達成できるように、先ほどの話じゃありませんけれども、引き続き、違う立場ではありますけれども、頑張っていきたいなというふうに思っております。
 それから、今オリパラの話もしましたけれども、オリパラについても、被災地の方、大変、復興五輪ということで、期待もしていただいておりますから、正に、たびたび申し上げておりますが、キャンプだとか、あるいは競技を少しでも多く被災地でやっていただくだとか、あるいは(聖火)リレーだとか、それから、先般、国際認証を持っていらっしゃる木材会社を訪問させていただきましたけれども、そういった被災地の木製品に限らず、いろんなものが積極的にオリンピックで使われたり、あるいは、食材がオリンピック選手村で提供されるような、そんなような浮き浮きするような、そんなようなことになっていくと大変いいなというふうに思います。
 それから、被災地をたびたび訪問させていただきましたけれども、本当に被災地の皆さん、明るく元気に頑張っていただいているなという思いを持って、これは最初から良かったなと思っています。もちろんそれはつらい生活なさっていますから、その心中を推し量れば違うのかもしれませんけれども、正に新しい東北をつくっていく、こうやっていくんだという強い思いで、明るく元気に頑張っていただいているのは非常に印象的でございました。また、それに合わせて、私たちも負けることなく、寄り添いながら、支援をしっかりしていくということをしなけりゃならないという思いを強く持ちながら仕事をしてきたということでございます。
 それから、先般、語り部の方からもお話をお聞きいたしましたけれども、やはりあのときの状況だけを聞くのではなくて、あの東日本大震災というものが、正に今、全国あちらこちらで災害が頻繁に起きている、頻発しておりますので、正に日本列島が災害列島のような形になっていますから、減災・防災というような意味においても、ああいった方たちのお話をしっかりお聞きするということも必要だと思いますし、先ほど風化の話もしましたけれども、これからのいろんな災害というものが想定される中で、決して風化させてはいけないと。もちろん東日本大震災というものも風化させてはいけませんけれども、これからもあるであろう、多分起こるでありましょう大きな災害に少しでも対応できるように、被害が少なくなるように、減災・防災の観点からも風化はさせてはいけないという、そういう思いを持ちながら活動、その仕事をさせていただいてきたというふうに思います。
(問)前の竹下大臣に続いて、2代続けて被災地以外の政治家の方が復興大臣になられたわけですが、これについては、いろいろ心配もあったでしょうし、それから、それを払拭するような努力もされたでしょうけれども、被災地出身ではないということについて、この10か月の間、何か、どういうようなことを思われたのか。逆に、被災地出身でないから物が言えたとか、客観的に言えたとか、そういったことはあったのかどうか。ちょっとお話しいただけますでしょうか。
(答)まず、当然、東日本大震災が起きたときも、私は国会議員という立場でもございましたし、高い関心も持っておりますし、心配もしておりましたし、大臣になるまでも何度か被災地も訪れさせていただきましたので、一つには、被災地の議員だ、そうじゃない議員だというところは、私は、そういった国会議員であるということについて変わりはないというふうには思っておりますし、就任の当時もそのようにお答えしたかというふうに思います。
 そうした中で、だからこそ、やはり被災地をたびたび訪問させていただいて、自分で見る、そして自分で体験をするというんでしょうか、いろんな人の話を聞く、そうしたようなことによって、私は決して被災地の議員ではないから劣っていたということではないというふうに思います。やっぱり何といいましても強い思いというもの、これは何事につけてもそうでありましょうけれども、持って対処すれば、それは決して、例えばハンデというようなことではないというふうに思います。
 また逆に、少し風化という話もたびたびしておりますけれども、そうした意味においては、例えば私の地元などでいろんなところで挨拶などをさせていただきましたけれども、そうしたときにも必ずと言っていいほど、被災地のことを少なからず紹介させていただいたり、あるいは、是非行っていただきたいとか地元の市長に話をさせていただいて、自治体からの職員の数を倍に増やしていただいたということもありました。倍といったって、それは何十人を何十人にしたということでなく、数人を数人にしたということでありますけれども、そういうようなこともありましたし。被災地ではないからといっても、決して復興に対する仕事というものが劣るものじゃないと思いますし、また、広く全国にそういったようなことを風化させないようにするというようなことにおいては、むしろ被災地ではない人の方が客観的に見ることもできたのかもしれません。被災地では正に全然風化されていないわけでありますから、ほかのところが風化しているわけですから、そうした意味において、そして、いろんなところでそんな話もさせていただいたというのは、被災地の人じゃないからそういったこともやっぱり気がついたというか、そういったこともさせていただけたのかなというのも思います。
 私は、結論というと、被災地の議員だから、被災地じゃないからといって、差はないというふうには思っております。
 本当にありがとうございました。また今後ともいろんな形で御指導いただきたいと思いますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。どうも本当にお世話になりまして、ありがとうございました。

(以    上)

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