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第193回国会(常会)における今村復興大臣発言(平成29年3月10日)

第百九十三回国会
参議院 東日本大震災復興特別委員会における今村復興大臣発言
(平成二十九年三月十日)

 復興大臣を拝命しております、今村雅弘です。
 東日本大震災復興特別委員会の開催に当たり、一言御挨拶を申し上げます。

 東日本大震災から、明日で七年目を迎え、四月には「復興・創生期間」の二年目を迎えます。
 未曾有の大災害である、この震災からの復興には、多くの困難が伴うと同時に、長期にわたっての取組も必要となります。
 安倍内閣では、これまでも、復興の加速化を内閣の最重要課題の一つとして位置付け、政府を挙げて、復旧・復興に取り組んでまいりました。
 その成果もあり、地震・津波被災地域では、生活に密着したインフラの復旧はほぼ終了し、住まいの再建や生業(なりわい)の再生も一歩ずつ着実に進展しております。
 また、福島においても、インフラ・生活環境の整備の進展に伴い、順次避難指示が解除されており、この春には、帰還困難区域を除くほとんどの地域で避難指示が解除される見込みであります。
 一方、避難者の数は、四十七万人から十二万人に減少しましたが、いまだ多くの方々が不自由な生活を余儀なくされております。被災者の方々一人ひとりの置かれた状況を踏まえ、被災者に寄り添い、きめ細やかに対応していく必要があります。

 次に具体的な取組について申し上げます。
 避難生活の長期化に伴う見守り、心身のケア、生活再建のための相談に加え、災害公営住宅等への移転後も安心して生活できるよう、新しいコミュニティ形成の取組など、生活再建のステージに応じた切れ目ない支援を行ってまいります。
 また、人と人とのつながりをつくり、生きがいを持って暮らしていただくための「心の復興」にも力を入れてまいります。

 ピークを迎えている住宅再建も、しっかりと進めてまいります。
 高台移転と災害公営住宅は、今年度末までに八割で完成、平成二十九年度末で九割が完成する見込みとなっております。
 被災地の方々に、一日でも早く、安心できる住まいに移っていただけるよう、県や市町村をきめ細かく支援してまいります。
 また、被災地の経済発展の基盤となる復興道路・復興支援道路の整備等を引き続き進めてまいります。

 まちの賑わいや生活を再建するためには、住宅再建とあわせて、産業や生業(なりわい)の再生に、さらに力を入れる必要があります。
 このため、商業施設の整備、企業の新規立地、新規事業への進出や販路の開拓等の支援、併せて農林水産物をはじめとする風評被害の払しょくに向けた取組等に、より一層力を注いでまいります。
 さらに、被災地特に三陸沿岸部の人材不足に対処するため、若者や専門人材など幅広い人材を呼び込むとともに、被災地企業の人材獲得力向上を図るための支援策を講じてまいります。

 昨年を「東北観光復興元年」と位置付け、観光振興の取組を抜本的に強化してまいりました。こうしたこともあり、東北六県の外国人宿泊者数は平成二十八年において、全国を上回る伸び率を見せています。
 引き続き、更なるインバウンドの増大に向け、地域からの発案に基づいた取組や東北の魅力の発信強化等を継続的に実施するほか、交流人口の拡大に向けた官民連携での取組を強化してまいります。併せて、風評の影響を受けた福島県に特化した国内観光振興を支援してまいります。

 この春までに、帰還困難区域を除くほとんどの地域において、避難指示が解除される見込みとなっており、福島の復興・再生に向けた動きは着実に進展しております。
 福島の復興・再生を加速させるため、除染や中間貯蔵施設の整備を進めるとともに、インフラや、教育、医療・介護などの生活環境の整備を一層推進します。また、「福島イノベーション・コースト構想」の推進や官民合同チームによる自立支援など、産業・生業(なりわい)の再生を図ってまいります。
 帰還困難区域については、五年を目途に、避難指示を解除し、帰還者等の居住を可能とすることを目指す「特定復興再生拠点」を整備してまいります。
 こうした取組を推進するため、「福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律案」を提出しております。
 福島の復興・再生は中長期的対応が必要であり、引き続き、国が前面に立って、全力で取り組んでまいります。

 被災地は、震災前から人口減少、高齢化等の課題を抱えております。民間の力を活用しながら、こうした地域課題の解決に向けた取組を通じ、「新しい東北」の創造に取り組んでまいります。
 このため、これまでに得られた経験や教訓を活かしつつ、先進的な取組を被災地において普及・展開してまいります。
 さらに、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会については、復興を成し遂げた姿を世界に発信する意味でも意義深いことと考えております。
 被災地での競技開催、聖火リレーや事前キャンプの実施など、被災地と連携した取組を行うことにより、被災された方々を元気づけ、復興の後押しにもつながるよう、「復興五輪」の取組も進めてまいります。

 これからの復興・再生には、産業・生業(なりわい)の再生をはじめとするソフト面での施策の充実を早急に図ることが必要ですが、そのためにも、何より地域の皆様の知恵と情熱と行動がその大きなエネルギーであると実感しております。
 今後とも、復興のステージの進展に応じて生じる、それぞれの地域の課題について、現場主義に徹して被災地の意見をよく伺い、被災者に寄り添いつつ、復興の司令塔としての機能をしっかり果たしながら、復興をさらに加速化させてまいります。
 櫻井委員長を始め、理事及び委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。
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