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根本復興大臣の会見[平成25年1月11日]

根本復興大臣記者会見録(平成25年1月11日(金)10:27~10:37 於:復興庁記者会見室)

1.発言要旨
 おはようございます。今日は私のほうから3件お話をさせていただきます。
 第1点は、除染・復興加速のためのタスクフォースの開催についてです。
 昨日の復興推進会議において、安倍総理から、「除染に関しても、福島再生総括担当大臣たる復興大臣の総合的な企画・推進の下、政府一丸となって取組みを行う」よう指示がありました。総理指示を受け、除染の加速と復興の推進を一体的に進めるために、本日の午後、石原環境大臣とともに関係省庁を集めて「除染・復興加速のためのタスクフォース」を設置して開催することにしました。除染と復興関連の政策目的、これを同時に達成できるように新しい動きを進めていきたいと思います。そのための具体的な方策を省庁横断的に検討していきたいと思います。
 2点目は、天野IAEA事務局長との会談です。  本日午後14時に、天野之弥国際原子力機関(IAEA)事務局長が復興庁を来訪し、私と会談を行います。我が国とIAEAとの今後の協力関係等について意見交換を行う予定です。
 3点目は、宮城県及び福島県訪問についてです。
 明日12日(土)、安倍総理が宮城県を訪問し、被災地を視察されます。私も同行いたします。具体的な視察先は、石巻市の造船業・製紙業・水産加工業の各施設、宮城県で第1号となる岩沼市の高台移転の防災集団移転造成工事現場及び亘理町の応急仮設住宅や仮設商店街を視察する予定になっています。
 明後日13日(日)には、福島県相馬市─私は、13日、14日と被災地を訪問しますが、福島県相馬市の観光イチゴ園の開園式に出席し、相馬市の災害公営住宅を視察した後、宮城県の女川町、南三陸町を、そして翌14日(月)は気仙沼市をそれぞれ訪問し、被災地の復興状況の現場を視察、調査、意見交換したいと思います。
 私からは以上です。

2.質疑応答
(問)今日、閣議の前の日本経済再生本部で緊急経済対策を決定されました。安倍政権が発足して2週間でスピード感を持って打ち出したわけですけれども、復興関連の予算もかなり入っています。受止めと、この緊急経済対策で復興をどのように進めていきたいか、この2点をお願いします。
(答)今回の経済対策には、復興の加速、これを一番に掲げています。対策において、そこの中で強調されておりますが、要は3点。1点目は、これまでの体制や取組みについて強化する。2点目は、現地の被災地のニーズを踏まえたきめ細やかな復興政策を実施する。3点目が、単なる生活再建にとどまらずに、新しい東北をつくり上げる。創造と可能性の地としての新しい東北をつくり上げる。これが大きな3本柱であります。これを復興庁としても関係省庁の協力をいただきながら、司令塔としてしっかり進めてまいります。

(問)安倍内閣が発足してから、復興の仕組みというか復興庁の機能強化がかなりスピード感を持って進められたと思うのですけれども、ここで一度、どういうふうに変わったのかというのを大臣の言葉として整理していただけると助かるのですけれども、いろいろな名称とか、タスクフォースができてきて、課題解決に向けての動きだとわかるのですけれども、それでは、実際どうなるのかというのが被災地にとっては一番大事なわけで、そのあたりを説明いただければと思います。
(答)復興庁の体制強化、これは具体的には福島の体制を強化する。具体的にはどう強化するか。実際の福島の今の体制、復興庁と環境事務所と、そしてオフサイトセンター、これが3つに分かれています。ここが実はばらばら感がある。縦割りじゃないか。これを一体的に進めるように、福島復興再生総局という形にする。そして、そのトップは、当然福島再生総括担当大臣は私がいますから、その、要は実際の現場の体制の事務方のトップに復興庁のトップクラスを充てる。そして現場で即決即断できるようにする。これが体制強化。復興庁においての、私が福島復興再生総括本部、これを新たに設けます。そして、私のもとに関係省庁の局長に構成メンバーとして入ってもらう。これは、私が関係省庁の局長クラスと具体的な施策を推進する場としてつくりますから、私が各省庁の局長を指揮し、動かす。これで私は、今まで問題になっていた現場の意見、何回陳情しても動かないじゃないかと、あるいは復興庁が陳情する先が1つ増えただけだと、こういう指摘が随分ありましたが、これについては、こういう指摘が起こらないように、逆に今回の体制強化で現場の意見を吸い上げて、それを施策に反映する、推進する、これができます。
 それと除染。除染でタスクフォースを設けました。実は除染は環境省の事務として法律的にも整理されているのです。ですから、除染の実際の事業は環境省がやっている。ただ、私の目から見て、環境省の除染という視点だけで除染をやっていくと、例えば山林の除染、田んぼの除染、山林を除染するだけだと、それでは、それ以降の山はどうなんですかという話が出てくるし、田んぼも、田んぼの除染だけで空間放射線量を下げるために、田んぼを要は天地返し、あるいは20センチぐらい深く掘る、それだけだと田んぼの土が壊れてしまう。そういう除染という目的だけでやっていいのだろうか。その問題意識が私にはあります。
 ですから、それぞれの政策目的、例えば田んぼだったら、いかにして農業の生産意欲、あるいは生産性が高まるようにするか。そのためには、例えば除染をするのであれば、あわせて大きな区画に圃場整備をあわせてやって土づくりもやる、そういう複合的な政策目的でやる必要があるのではないか。それが縦割りの弊害の打破ということにもなるのです。
 山もそうです。山林の林業の再生ということを除染とあわせてやっていく。そういうことが必要だと思いますが、まさに福島の地では、そういう新しい取組みが必要だと思います。タスクフォースは、タスクフォースをつくることによって、私のもとにそれぞれの各省庁の局長が参集しますから、徹底的にブレーンストーミングをしながら、どんどん各省でやるように、これは推進力になると確信しています。
 あと、技術開発もそうです。除染の技術開発。これもどんどん進めていかなければなりません。除染は常に進化する除染でなければならない、これが私の思いです。

(以    上)

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