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平沢復興大臣記者会見録[令和3年2月19日]

(令和3年2月19日(金)9:20~9:47 於)復興庁621会議室)

1.発言要旨

 では、私のほうから御説明させていただきます。

 まず1点目ですけれども、本日の閣僚懇において、総理から、福島県沖を震源とする地震に係る支援策について、小此木防災担当大臣が中心となって、関係閣僚が連携し、支援策を速やかに取りまとめるよう御発言がありました。復興庁としても、まずは東日本大震災の被災地の被害実態の把握に努めるとともに、その上でどのような対応が必要になるか、関係省庁と連携し、調整していきたいと考えております。

 2点目ですけれども、先日16日の宮城県の村井知事との会談に引き続きまして、本日は岩手県の達増知事とテレビ会談を行わせていただく予定でございます。新型コロナウイルス感染症の感染拡大による被災地への影響や、東日本大震災から10年を迎える被災地の状況などについて、意見交換をしたいと考えております。一日も早い復興に向けて、現地の課題や要望も丁寧に伺いながら、知事と意見交換をしたいと考えております。また、今後福島県とも同様の会談を行うべく調整しているところでございます。

 3点目ですけれども、明後日2月21日日曜日に、第22回原子力災害からの福島復興再生協議会を開催します。当日は、内堀知事をはじめとする地元の関係者と、今後の福島の復興施策について意見交換を行う予定でございます。なお、新型コロナウイルス感染症の感染状況を踏まえまして、福島県とも相談し、テレビ会議により開催することとしております。

 それから、4点目ですけれども、原子力災害による避難者への新型コロナウイルスのワクチン接種の取扱について、一昨日厚生労働省から示されたわけでございます。避難元に住民票を残して他の市町村に避難されている方につきましては、避難元の市町村から送付される接種券と関係書類によって、避難先の医療機関や接種会場でワクチン接種を受けることができるということになっております。この取扱の周知徹底を図るため、本日復興庁からも各都道府県に対して、事務連絡を発出させていただくことにしております。なお、詳細につきましては、事務方にお問い合わせをくださいますよう、お願いいたします。

 5点目は、訂正でございますけれども、先日第1回目のグループインタビューのときに、私は国際教育研究拠点の整備について、双葉郡で行われるということで申し上げましたけれども、正確には、双葉郡などの避難指示が出ていた地域、「双葉郡」と申し上げたんですけれども、正確には「双葉郡などの避難指示が出ていた地域」と申し上げるべきだったわけでございまして、双葉郡に限定される表現になったことは、舌足らずな言い方でありまして、お詫び申し上げたいと思います。本拠点の立地地域は、双葉郡内に限定される趣旨ではないということですので、御理解いただければと思います。

 私のほうからは、以上でございます。

 

2.質疑応答

(問)東京五輪の関係でお伺いしますが、組織委員会の会長に、橋本聖子氏が就任されました。それについての大臣の受けとめと今後の復興五輪に向けての連携のお考えをお伺いします。

(答)橋本会長は、もう私も二十数年のお付き合いですけれども、オリンピックの経験も豊富ですし、それから政界にも大変通じておられる方でもございますし、そういう意味でいえば、これからいろんな課題山積、いろんな難問が山積しているこのオリンピックの開会に向けて、いろいろと切り開いていく上では、最適任の一人ではないかなと思います。とりわけ女性の問題、男女差別というようなことがいろいろ言われた中で、女性の橋本さんが、しかもオリンピックの経験のある方が、それだけ人脈の多い方が選ばれたということは、私は世界的にも大きな、いいメッセージを与えることになったんじゃないかなと。日本のいろんな男女差別とかそういった問題について、いろいろとある意味では、私からすれば間違ったイメージ、あるいは偏見も一部持たれていたんじゃないかと思いますけれども、そういったものが橋本さんが会長になられたことによって払拭されるんじゃないかなと。ですから、その意味でいえば、私は最適の人事であったんではないかなと思っております。

(問)復興五輪との関係についてもお願いします。

(答)復興五輪は、もう橋本さんは当然十分御理解いただいていますけれども、それは最近になってコロナを克服するオリンピックということがよく言われますけれども、そこのところは復興五輪ということでスタートしているわけでございまして、この基本で理念は一切変わることがないわけでございまして、いずれにしましても、被災地の方々は大きな期待をしているわけでございまして、したがって、このオリンピックの大きな目的、私はいつも言うんですけれども、まずは被災地の方を勇気づける、元気づける、それで被災地の復興に協力していただいた世界中の皆さんに、感謝の意を表すると。そして世界中の方に、被災地がこれだけ大きく生まれ変わったということを見てもらうと。そして、世界中の人にできるだけ来ていただく。そして東北の一部差別されている農水産物を食べていただく。そして東北の良さをしっかり味わってもらい、経験してもらうと。そして東北のファンとなって、そして帰っていただきたいと。そしてまたおいでいただくと。こういったようないろんなことを考えているわけで、是非そういったことにつながるような私たちは働きかけをしたいと思いますし、橋本さんならば、間違いなく、その先頭に立ってやってくれるだろうと思います。

(問)おはようございます。よろしくお願いいたします。

 3点お伺いしたいんですが、まず原子力災害委員会、復興再生協議会、今回オンラインでの開催ということなんですが、こちらの法定協議会は年2回、今開かれておりまして、大臣とか政府のほうが福島に行って、直接情報を承ってくる場面になるかと思うんですが、今回のオンライン、コロナ禍で仕方がないという、オンラインで開催されることによる弊害というのは、やはり考え、感じているんでしょうか、お願いいたします。

(答)これは、今の状況の中で中止という考え方もあったんですけれども、オンラインで実施できるということに、皆さんとの話し合いで決まったわけでございまして。もうできれば私個人は直接会ってやりたいという気持ちはやまやまですけども、まだ緊急事態宣言の真っ最中ですので、移動することは全くできませんので。したがって、オンラインで最大限の効果が上がるように、しっかりやりたいと思っております。

(問)2点目ですが、新型コロナウイルスの避難者向けのワクチンのことでございますが、スキームとしては、とりあえず形が整ったかなと思うんですけど、実際に本当に避難されている方々に、その取組が浸透して周知されるかが課題になるかと思います。復興庁としても、避難先の自治体のほうに通知を発出するということですが、そういった避難されている方々への周知、呼びかけについて、改めて力を入れる考えはございますか。

(答)全くそのとおりでございます。原子力災害による避難者が、避難先で円滑に接種を受けられるよう、避難元の自治体が避難者に必要書類を送付しまして、そして避難先で接種時に持参することで接種を受けることができる取り扱い、これはもう厚労省から示されているわけでございますけれども。この辺は強く私のほうからも申し上げて、そして万が一にも漏れたり、それからとりわけ不利益な扱いを受けることのないよう、そこはしっかり対応を考えていきたいと思います。

(問)ありがとうございます。最後3点目ですが、最後訂正がありましたが、インタビューの御発言でございましたが、国際教育研究拠点ですね、舌足らずだったということなんですが、地元にとっては、非常に関心が高い情報にもかかわらず、そういった正確な発言に至らなかった理由について、改めてお聞かせください。

(答)これは各地域が相当の誘致合戦をやっているということは、前から聞いております。そしてこの研究機関は、ともかく被害の大きかった大変にダメージを受けたところを中心にやるというのが、一つの大きな狙いです。ですから、避難指示が解除されていないようなところ、避難指示が解除できなかったがその後解除されたような地域を考えているわけでございまして、中心は双葉郡がほとんどになるということは間違いないと思いますけれども、他の地域がありますので、そういった他の地域も含めて、ですから先ほど言いましたように、双葉郡などの「など」を入れるべきだったんですけれども、それを入れるのを私がうっかりミスしてしまったと。ですから、そこはお詫び申し上げたいと思います。

(問)よろしくお願いいたします。

 今ほどの訂正された箇所なんですけれども、双葉郡などということは、双葉郡と他の市町村にも跨るようなイメージでお考えなんでしょうか。

(答)現実に考えられているのは、正直いって双葉郡や隣接した地域なんですけれども、現時点ではどこというのはまだ決まったわけではありません。ただ、いずれにしましても、決まっていることは原子力災害の結果として、避難指示が解除されなかったというところを大きくあれしようと。そういったところにこれを持っていってあげて、そこの勇気づけを、元気づけをするということなんですね。そこからいきますと、大体自ずから決まっていく可能性はあると思いますけれども。ただいずれにしましても、まだ最終的に双葉郡だけと決まったわけでは全くないわけで、そういう中で、双葉郡ということで言ってしまったことは、これはもう申しわけないわけで、これは私が反省しているところでございます。

  もうはっきり避難指示が出ていたところは全部対象になるわけですから、そうすると、双葉郡だけじゃなくて、双葉郡に隣接したところも避難指示が出ていたところがあって、その後解除されていますけれども、そういったところがありますから、その避難指示が出ていたところは全部候補地、対象地ということになります。その中から選ばれるということになると思います。

(問)別件ですけれども、福島県沖の地震に関する支援、特別復興特会、復興特会を使わせてほしいというような要望が知事などからも上がっていますけれども、そういったお考えは大臣はお持ちなんでしょうか。

(答)復興特会から予算を出したらどうだという話があります。それは気象庁が、今度の地震は3.11のいわば余震であるというようなことを言っているわけで、だから、これは当然復興特会から出せるんじゃないかということでございますけれども、これはちょっとよく検討してみないとわかりませんので。そもそも気象庁が言っている10年たってこの地震を余震と言っている、この余震という意味がちょっと正確にはわかりませんし、もう全体に3.11のほんの一部としての余震なのか、どういう意味で気象庁が言っているのかと、この辺がちょっとよくわかりませんし。私のほうとしてはその辺のことをしっかりあれした上で、各関係省庁とよく連携して、緊密に提携して、調整していきたいということで考えております。

(問)さっきの先日の福島県沖の地震の件ですけれども、小此木大臣を中心にいろんな取りまとめをされるということですが、これは前々から申していることで恐縮なんですけれども、確かに小此木大臣のほうで防災とか災害復旧の御担当だとは思うんですけれども、福島の被災地と、それから復興庁との間でこれまでも復旧から始まって、それから今の復興まで、ずっとフェース・ツー・フェースでやってきた間柄で、同じ場所で地震が起きたら、じゃ次は内閣府の防災ですというのは、ちょっとなんか変な、素人的に変な感じがするんですけれども、大臣はいかがですか。

(答)今回は3.11のあれとは恐らく、それとはもうちょっと別に、やはりこれは、いろいろ全国各地で災害が起こっていますけれども、その災害の一つという捉え方だろうと思います。ですから、この災害が先ほどのあれにも関わりますけれども、3.11の延長線ということだったら、当然これは復興庁の問題になってくると思いますけれども、恐らくそういった捉え方はしていないんだろうと思いますけれども。ただ、気象庁のほうは、これは余震ですということを言っていますので、その辺はちょっとこれからしっかりあれして、もしこれが3.11の延長線にある災害であれば、私たちとともにもっと両輪でやるべきだろうと思います。

 もちろん小此木大臣がやるとしても、私たちは全面に側面からバックアップはする予定でございます。これは内閣を挙げてやるわけで。ただ、窓口が小此木さんとなっているわけで、そこで本当に部隊とかを持っているわけじゃありませんから。実際に部隊なんかを持っているわけじゃなくて、実際にやるとすれば、そこは警察だとか、消防だとか、自衛隊だとか、いろんな部隊に対して動かさなければならないわけですから。いずれにしても、私たちも全面的に応援はしたいということで考えております。

(問)復興五輪の関係でもう一点追加で伺いたいんですが。橋本元大臣が組織委員会に移られたということで、新しく丸川大臣が就任されるということになりました。丸川大臣は昨日の会見で、環境大臣の経験もおありだということで、その復興五輪、また機運を盛り上げていきたいとおっしゃっていましたが、丸川大臣就任の受けとめと、また政府として新しい体制をどう受けとめられているか、改めて伺います。

(答)丸川大臣は、前にオリパラ担当大臣をされていますので、その意味では、非常に精通しておられますし、人脈も大変お持ちの方ですし。ですから、とにかく今は緊急事態です。もう直前に迫っているわけですから、即戦力となる方を選ばなければならなかったということがあって、そういう中で過去に経験もあり、それで仕事ぶりも間違いないと、この方なら間違いなくやれるだろうという、そうした過去の実績があり、そして諸外国から見ても、やっぱり日本は男女差別とかなんか言っているけれども、こうやってちゃんと女性が立派にオリパラ大臣にも任命されて活躍しているじゃないかと言っていただけるようになる。そういうことによって、今までいろいろといわば云々された日本のそういったオリンピック組織委員会の中、あるいはいろいろ日本の社会の中の男女差別、そういったものが払拭される機会でもあるんじゃないかなと私は思います。ですから、丸川さんというのは、まさに絶好の最高の私は人事ではないかなと思っております。

(問)復興五輪について2点ほどお伺いしたいんですけれども、一つ目が、政治と五輪の関係性というところを、ちょっとお聞きしたくて。この二つは分離すべきだという意見とかもありまして、特に今新型コロナで感染者が増えている中で、本当にオリンピックを開催するのかということで、実際に五輪を開催したいから検査数を減らしているんじゃないかとか、そういったいろんな臆測とかもあると思うんですけれども、五輪と政治の関係というのは、どうあるべきだと大臣としてはお考えでしょうか。

(答)大変に難しい質問ですね、これは。本来はオリンピックは政治から切り離されてあるものですけれども、しかし、現実には切り離せないと私は思います。ただ、できるだけ切り離してやらなければいけないんだということだろうと思います。

 ただ、政治家も当然オリンピックには相当関わってきますし、それで当然のことながら、多くの予算を使うわけで、これはもう政治家がこの予算を見ていくわけで。そういったことやら、もろもろを考えれば、やっぱり政治に全く無縁でこのオリンピックをやるというのは、僕はできることはあり得ないわけで、ですから、ただ、政治に左右されないということは大切だろうと思うんです。オリンピックのやり方があって、それを政治が側面からバックアップすると。これは大事ですけれども、オリンピックのやり方に政治的に引きずられるというようなことは、あってはならないわけで、そこは十分気をつけて行く必要があるんじゃないかなと思います。

 それから、コロナの問題についていえば、これはコロナは当然しばらく続くだろうと思いますので、コロナの中でオリンピックをやるのかということになれば、これはそのときの情勢次第ということになってくると思うし、やるかやらないかという判断は、オリンピック当局としての判断になってくるんですけれども、コロナの中でやめるという選択もあるし、やるという選択もあるけれども、今はやるということで、今皆さん一生懸命頑張っているわけで、実際、感染者もどんどん減ってきているわけですから。ですから、私はやる方向でいいんじゃないですかね。

 ただ、もしそのときになって、とてもこれは感染がまた第何波かというのが出てきて、とてもできないということになった場合、あるいは外国から選手が全然来ないということになったら、これはもうやろうと言ったってできないわけですから。ですから、そのときの状況を見てみなければわかりませんけれども、私はオリンピックは、もちろん安全には最大限配慮した上でオリンピックは是非やってもらいたいなと思っております。

(問)あともう一点なんですけれども、簡潔に。大臣は、丸川大臣就任の受けとめということでおっしゃったと思うんですけれども、丸川大臣は環境大臣のときに、あまり被災地には足を運ばれなかったというイメージがありまして。宮城県だと廃棄物の保管していただく場所に、再三自治体から視察に来てくれということがあったんですけれども、なかなかいらっしゃらなかったということで、皆さんちょっとそういうふうに感じている部分も少なからずあると思うんですけれども、その復興五輪を実現する上で、もう一度現場を見ていただくということは非常に大切だと思っていて、そのあたり、大臣としてはどのように受けとめでしょうか。

(答)これは復興五輪でありますので、丸川大臣にはそのことはよくお伝えして、丸川大臣にも是非時間を見て被災地の復興した跡、こういったところも是非見てもらいたいし、関係者にも是非会っていろいろな話を伺ってもらいたいなと思っております。丸川氏には私のほうからよく話はしておきたいと思います。

 
 (以  上)

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