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平沢復興大臣記者会見録[令和02年12月25日]

(令和2年12月25日(金)9:55~10:11 於)復興庁6階記者会見室)

1.発言要旨

  それでは、私のほうから先に述べさせていただきます。

  まず1点目ですけれども、令和2年度の「新しい東北」復興・創生顕彰受賞者の決定について御報告させていただきます。

  これは、単なる原状復旧にとどまらない、より魅力的な「新しい東北」の創造に向けて大きな貢献をされている方を顕彰するものでございます。応募総数は149件ございましたけれども、その中から、NPOによる産後のケア、それから協議会によるコミュニティ形成など、受賞者11件を決定させていただいたところでございます。顕彰式は、来年2月22日月曜日に仙台市において「新しい東北」交流会が開催されますけれども、その場においてとり行わせていただく予定でございます。詳細は、事務方のほうに御確認いただければと思います。

  それから2点目ですけれども、本日が本年最後の会見となりますので、私も復興大臣に着任しまして3カ月たちましたので、その間の所感を申し上げたいと思います。

  復興大臣就任後、被災各県を総計19回訪問させていただきました。昨日も岩手、青森に行ってきたところでございます。それぞれのところで知事、市町村長、それから事業者の方々などとの意見交換を行うとともに、各地の復興祈念公園や新たにオープンした商業施設などの被災地の現場を視察し、実情を直接確認させていただいたところでございます。

  こうした視察を通じまして、復興は着実に進展しているなという思いを強くしたわけでございますけれども、しかし、その復興は地域によって様々でございまして、もうハードはできたから、心のケア等をしっかりやってほしいという強い声もいろんなところで聞かれました。昨日もそういった声を強く聞いたところでございます。

  その一方で、原子力被災地域における帰還環境の整備、それから風評払拭などの課題、こういったものについても、しっかり取り組んでほしいという、そういう要望があったことも事実でございます。

  復興をさらに進めるため、去る21日には、移住・定住の促進などの新たな施策を含めた復興施策の財源となる令和3年度の復興庁予算を閣議決定したところでございます。この予算の中では、移住・定住の促進の予算に加えまして、国際教育研究拠点の整備についての予算もつけさせていただいたところでございまして、いずれにしましても、この国際教育研究拠点の整備については、先週18日の復興推進会議決定により、基本的な方針を定めたところでございます。来年3月には、東日本大震災の発災から10年の大きな節目を迎えるわけでございます。引き続き、現場主義を徹底し、被災者に寄り添いながら、復興に全力で取り組んでいきたいと考えております。

  私のほうからは、以上でございます。

 

2.質疑応答

(問)今ほど大臣からの年末の所感をいただきましたけれども、特に今年、就任して3カ月という、ある意味では短い期間だったと思うんですが、今年やり残したこと、是非来年やりたいこととかが具体的にあれば教えていただきたいんですが。

(答)特に福島県でいきますと、国際教育研究拠点に対する期待というのは、極めて大きいものがあるわけでございまして、この国際教育研究拠点は、大きな構想を描くものの、まだほんの一部の予算だけがついただけでございまして、いよいよこれから本格的に動き出すわけでございまして、来年は骨格を決めていく年になりますので、この国際教育研究拠点、いずれにしましても、日本全国が注目するというか、世界が注目する、いわば日本の宝となるようなすばらしいものにしていくべく、来年はしっかり取り組んでいきたいということで考えております。

  それと併せまして、まだ避難されている方が4万人以上おられるわけですけれども、こういった方々が一日も早く戻れるように、併せて避難されている方を始め、被災された方々が生活等でいろいろお困りにならないように、そういった面のケアをしっかりと、精神的ケアを含めたケアをしっかりとやっていきたいということで考えております。

(問)よろしくお願いいたします。

  同じく、本年を振り返っての所感についてお伺いいたしたいんですが、福島に関連しては、東京電力福島第一原発の処理水をめぐる問題が、この2020年内には決着しない見通しとなりまして、引き続き政府内で成案、処理方針を決めるための検討を続けていくかと思いますが、今回来年度予算につきましても、風評対策の費用を4倍にするなど、順次進めるところだと思いますが、この処理水の問題の解決に向けて、来年どのように取り組んでいくお考えでいらっしゃいますか。

(答)スケジュール感はまだありませんけれども、処理水につきましては、いずれにしましても、いつまでも先送りするわけにはいかないと、これはもう関係者が皆、述べているところでございます。したがって、できるだけ早く対応を決めなければならないと思いますけれども、時期については私自身もまだ聞いておりませんし、いずれ決まることだろうと思いますけれども、時期はわかりません。いずれにしましても、この問題を含めて、責任を持って対応を決めて、そして同時に今お話しありましたように、風評対策についても、私たちは間違った風評が起こらないように、そういった風評被害対策に万全を期すことができるように、しっかり準備はしていきたいということで考えております。

(問)もう一点お願いいたします。今日持ち回りの原子力災害対策本部会議で、帰還困難区域の特定復興再生拠点区域から外れた地域で、土地利用を前提とした避難指示解除の要件を決める見通しとなりました。こちらについては、飯舘村は復興公園を自ら受け入れたいということで検討が始まったことかと思いますが、帰還困難区域の拠点区域以外の他の場所については、今年中にやはり、今後の復興の見通しが立たないまま年を迎えようとしております。こちらも来年やらなければいけない大きな課題だと思いますが、こちらについてはどのように考えていらっしゃいますか。

(答)飯舘村の問題については、飯舘村のほうの希望もありまして、結局年間20ミリシーベルトを下回っているところにつきましては、地元の意向に応じて復興拠点外の避難指示を解除できる新たな方針というものが決められたわけでございまして、いずれにしましても、仕組みとしては地元のまず御意向があるということ、それから復興拠点外であるということ、それから人の居住を想定していない土地、これの活用と、こういった大きな仕組みがあるわけでございまして、この仕組みに合致するものは、飯舘村のほうから御要望があったわけですけれども、他のところからは今のところ、どこもそういったような御要望は聞いておりませんので、飯舘村のまずは仕組みの整備を、住民、飯舘村関係者の意見を十分に聞きながら、拠点区域外の解除に向けた検討については、こういった方法もあるのかなということも含めて、しっかり検討していきたいと思いますけれども、これはあくまでも御要望があるからということで、御要望がないところについて、進めることはありません。

(問)よろしくお願いします。

  昨日岩手、青森のほうを視察されまして、先ほど心のケアなどの重要性を感じたとおっしゃっていましたけれども、実際に意見交換した首長さんからは、どのような要望があったのですか。実際にどのような要望を受けて、大臣としての取り組みについて、どう対応されていくか、あればお伺いします。

(答)昨日は七つか八つの自治体の首長さんとお会いしたんですけれども、一つは青森の八戸市なんですけれども、皆さん方から出た御要望は大体共通していまして、どこも大小の違いはありますけれども、レベルの違いはありますけれども、人口が減少していると。これについてしっかりした対応をとっていかなければならないけれども、国のほうの応援もお願いしたいと、これが大きな一つ。大体共通していました。

  それからもう一つ共通していたのは、漁業に依存しているところがほとんどなんですけれども、魚が獲れなくなってきていると。したがって、非常に厳しくなってきている。したがって、こういった面でしっかりと応援してほしいというような御要望がございました。

  こういった御要望を私どもしっかり受けとめて、そして復興庁でできることは復興庁で、それで関係省庁に跨るものについては、特に漁業なんか関係省庁、水産庁なんかに跨りますので、そういったところに連絡して、政府としてしっかり対応できるようにやっていきたいということで考えております。

(問)冒頭、大臣の年末の所感をいただきましたけれども、平沢大臣として初入閣ですが、菅内閣の発足と時を同じくして入閣されて、政府の一員として働かれたと思うんですけれども、その新人閣僚の一人として、この3カ月を振り返って、振り返りと、あと今後の抱負などがあればお願いいたします。

(答)閣僚を3カ月やってみて、つくづく思うのは、いろいろ忙しいなと。もっと意味のあることで忙しいならいいんですけれども、何か形式的なことも中にはあるなと。だから、そういったことも含めて改革できるところは改革していったほうがいいんじゃないかなと、本当に意味のある建設的な形で忙しいなら、これはもう十分理解して納得できますけれども、必ずしもそうとは限らないところもあるいはあるんじゃないかなと。長年の慣習とか、いわば長年ずっと続けてきた、それがそのまま続いているというようなこともあるんじゃないかなという感じもしました。

  いずれにしましても、徐々にこういったことは改革していくべきじゃないかなという感じはしました。

(問)具体的にここは形式的だなと思うところは、何か変えたほうがいいなと思うところとかはございますか。

(答)それはいろいろ感じとしてありますから、具体的なことを挙げると支障があるので、勘弁してもらいたいんですけれども、例えば会議なんかについても、どうなのか、わざわざ集まってあれするほどの、中身的に内容的にどうかなというようなものもなきにしもあらずで、そういったことも含めて、もうちょっとあれしたほうがいいんじゃないかなという感じがしました。

 

 

(以  上)


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