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髙木復興大臣記者会見録[平成28年3月11日]

髙木復興大臣閣議後記者会見録(平成28年3月11日(金)10:30~10:55 於)復興庁)

1.発言要旨
 おはようございます。
 本日、3月11日でございます。震災5年を迎えるに当たって一言申し上げます。
 東日本大震災から本日で5年となります。本日午後、政府主催の追悼式典に出席し、改めて震災により亡くなられた全ての方々に哀悼の意を捧げたいと思います。
 また、今日は長島副大臣、若松副大臣、高木政務官もそれぞれ宮城、福島、岩手で開催される追悼式典に出席することとしております。
 震災5年という節目を迎えましたが、被災地では現在も17万人の方々が住みなれた家を離れることを余儀なくされ、ふるさとへの帰還の日を待ちわびておられます。
 多くの方々にとって震災は今もなお風化することなく現実として続いております。そのことをしっかりと受け止め、一人でも多くの方々に一日も早く復興を実感していただけるよう全力を尽くしてまい りたいと思っております。
 また、本日の閣議で復興・創生期間の復興の基本方針を決定いたしました。新たな基本方針に基づき、必要なことは全てこの期間にやり遂げるとの決意を新たにし、心身のケアやコミュニティの再生、 観光の振興や水産加工業の販路回復の支援などの新たな課題に取り組んでまいります。
 また、今年6月の東北復興月間などを通じて風評対策にもしっかりと取り組みます。
 この5年間の復興は、国内外の非常に多くの方々に支えられてきました。改めてこれまでの復興支援に感謝申し上げます。
 今日という機会に発災当時を思い起こし、あるいはこの5年を振り返り、被災地を支援する決意を新たにされている方々も多いと思います。被災地はまだまだ多くの方の支援を必要としています。是非 とも被災地の現状や復興の状況について改めて関心を寄せていただくとともに、今後とも被災地への変わらぬ支援をいただきますようお願い申し上げるところでございます。
 私からは以上でございます。

2.質疑応答
(問)大臣御自身、発災、直後に被災地に視察に行かれたりですとか、当時のことを思い起こすこともあると思いますけれども、改めて御自身でこの5年を迎えてお感じになられたことですとか、改めて、 今もおっしゃいましたけれども、決意されていることですとかをお聞かせください。
(答)今おっしゃったように、私も発災直後にも訪問させていただいて、その余りの惨状と申し上げていいかと思いますけれども、驚きをいたしました。その後、被災地の方々の御努力があって復興は進ん でいるというふうにも思います。まだしかし、言うまでもなく、復興は道半ば、先ほども申し上げましたが、多くの方がまだ避難を余儀なくされている状況であります。ですから、まず、いつも申し上げて おりますけれども、こうした避難をなさっている方々がしっかりと新しい恒久的な住宅と言っていいんでしょうか、そういったところにきちっと移り住んでいただくこと、これがまずやはり何よりも大事だ と思いますが、いよいよ来年にかけてこうした仕事もピークを迎えて、来年の春にはかなりの方にそういったことが提供できるという状況にもなるというふうに思います。
 しかし、言うまでもなく、このハードだけで復興がなるということではありません。これも度々申し上げておりますけれども、やはり心身のケアあるいは産業だとか生業だとか生活だとか、あるいは医 療だとか教育だとか、そういったような、いわゆるソフトと言っていいのかと思いますけれども、そうしたものをしっかりとやっていかなければ、それがなってこそ初めて復興だというふうに言えると思い ます。
 また福島におきましては、ようやく少し復興の兆しが見えてきた。いよいよこれからが本格的な復興ということにもなってきます。まだそうした段階であって、福島の方には本当に厳しい、辛い思いを 長くしていただいているわけでありますので、しっかりと福島の方に寄り添いながら、一日も早く一人でも多くの方がしっかりとした新しい生活を始める、あるいはふるさとに帰っていただける、そういっ たようなことをしっかりと加速化させていかなければならないというふうに思っております。
 復興庁の組織も、やはりまだワンストップ機能を果たしていないんじゃないかというような御批判があるのも承知いたしておりますし、本来の機能であるこのワンストップ機能というものを今一度しっ かりと見つめ直す、あるいは横串を刺すという言い方もしておりますけれども、省庁の縦割りの弊害というものを排除する、そうした復興庁のあるべき姿というのもこれありますから、いよいよ今日が5年 の節目を迎えた3月11日、そして4月からは新しいステージに入るわけでありますけれども、そうした時期を捉えて、そういったようなこともしっかりともう一度見直していく必要があるんだろうと思いま す。
 私自身においては、正にこの5年を迎えた3月11日に、そして新たなステージに向かうこの時期に、こうした大変重い仕事を担当させていただいているということを更に自覚をし、しっかりと襟を正し てその責任というものを全うしていかなければならないと、そういう思いで今朝を迎えさせていただいたということでございます。
(問)それに関連しまして、復興の基本方針、昨日取りまとめられましたけれども。ただ、うちの現場の記者なんかも被災者の方にいろいろお話を伺ったんですが、やはり復興もまだまだ道半ばと大臣もお っしゃっていましたけれども、まだ仮設住宅にいる中で、「今後5年で復興の総仕上げ」という言葉はまだ違和感を感じていらっしゃる方がおると思うんですが、特にあと福島に関しては、10年経って以降 も国が前面に立つとおっしゃっていますけれども、やはり特に福島の方で、やはり総仕上げと言われることにちょっと違和感を感じていらっしゃる方が多かったんですが、その辺はどう説明されますでしょ うか。
(答)復興期間は10年というふうに定めてあることも事実でございます。ですから、あとの5年で「総仕上げに向けて」という表現をしておりますけれども、向けて精いっぱい取り組んでいくということで あります。
 ただ、今も御指摘いただきましたとおり、福島においてはこの5年で復興を全てなし遂げるということには、これはやはり難しいという認識も持っておりますので、引き続いて復興・創生期間後も国が 前面に立って復興をなし遂げていくということ、この表現をさせていだたいておりますので、福島の皆様を見捨てるということは決してなく、福島の復興なくして、正に東北の復興なし、東北の復興なくし て日本の再生なし。総理も度々申し上げておりますけれども、そうした気持ちを持って福島の復興に向けて取り組んでいきたいというふうに思っております。
(問)昨日の総理の会見でもおっしゃっていたんですけれども、2020年に東北の観光客を倍の150万人にすると。大臣は当初から、東北観光復興元年とおっしゃってきていますけれども、復興庁として今後更 にどのように関わっていくか、意気込み等が具体的にあればお願いいたします。
(答)昨日、総理から、東北の外国人宿泊者数、2020年には150万人という、大変意欲的な目標だというふうに思っておりますけれども、掲げていただきました。当初から私も、来年度を東北観光復興元年と 位置づけて、インバウンド2,000万人、あるいは更に高見を目指している状況にあって取り残されているという現状をしっかりと打破していくということを申し上げてきておりましたが、総理からも、昨日は 大変強いメッセージが発せられたというふうに思っておりますので、意を強くしておりますし、政府全体として、復興庁のみならず、あるいは観光庁のみならず、政府全体として東北観光の復興に向けて取 り組んでいくという強く意欲が示されたというふうに思います。
 御案内のとおり、今、東北観光アドバイザー会議を開催していただいておりますけれども、私から座長あるいは委員に対して150万人泊というようなことに基づいてというんでしょうか、それを目指しな がら、この東北観光というものを考えていただきたいという指示をさせていただく予定でおります。
 具体的な内容につきましてはこれからでありますけれども、そうした目標に向けてしっかりと、この東北にも多くの外国人が訪れる、あるいはまた、これもまだ戻っておりませんけれども、教育旅行な どもしっかりと復活するように取り組んでいきたいと関係省庁にもお願いをしながら取り組んでいきたいというふうに思っているところでございます。
(問)昨日の復興推進会議の中で、総理の指示がありまして、その中で、震災5年を迎えるということで風評・風化対策というのを進めるようにという総理の指示があったと思います。これについて具体的 に今、検討されていることはありますでしょうか。
(答)これは、やはり正しい情報を発信するということに尽きるのだろうというふうに思います。福島の食品は安全である。そして、線量も低下しているというようなことを、この間、フォーリンプレスセ ンターでも話をさせていただきましたけれども、そうしたことをしっかりとやっていくことに私は尽きるのだというふうに思います。
 それから、復興庁だけではなくて政府全体として、いろんな取組のしていただきたいと思いますが、これも前、申し上げたかと思いますけれども、各県の知事さん等にもいろんな県の「県民だより」だ とか、あるいは市町村においてもそういったものがあると思いますから、是非そうしたものも御活用いただいて、広く正しい情報を発信していただいて、風評対策を行っていただくようにお願いさせていた だきました。
 いずれにしても5年たった今、よく言われますけれども風化と風評、これは復興に大きな足かせとなるといっても過言ではないというふうに思いますので、広くいま一度、5年という契機に日本の全て の皆さんにもう一度東北を向いていただきたい。そして、東北の正しい姿というものを見ていただいて、風評を払拭して多くの方に東北にも行っていただきたいですし、いま一度東北の方を向いていただき たいと、そういう思いでございます。
(問)前回の会見のときにも伺ったんですけれども、先日、釜石市の方で高齢の女性の方がお亡くなりになって、息子さんも衰弱した状態で発見されたというニュースがありました。その中で、やはり見守 り体制について、これまで声を掛けてきたけれどもなかなか踏み込むことができなかったというような証言が出てきています。踏み込んで声を掛けるというようなガイドラインをつくったり、あとはどうい うふうに見守っていくかというのをもう少し細かく設定する必要があるのかなと思うんですけれども、大臣の御所感をお願いします。
(答)先般申し上げましたけれども、本当に痛ましいことだというふうに思います。こうしたことが決してあってはいけないと思いますし、少しでも減らしていくという努力は常にしなければならないとい うふうに思います。予算面におきましては、これも度々申し上げておりますけれども、被災者支援総合交付金、これを大幅に拡充もいたしましたけれども、お金があればいいというものではなくて、例えば 人員の問題もあるでしょうし、それから、今おっしゃったように、そういったシステムというんでしょうか、スキームというんでしょうか、そういったようなものもやはり見直すということも必要だろうと いうふうに思います。実際きっちりとそういった、どういう実態であるか、いま一度きちっと検証もしなければならないというふうに思いますし、また、その状況に応じて、ならばどういう体制でやるべき なのか。一歩踏み込むというんでしょうか。そういったようなことが、どのようなことでそれができるのかというようなことも是非検討して、これからこういった孤独死だとか、そういったようなことが起 きないように対応していきたいというふうには思います。
(問)2019年に釜石でラグビーのワールドカップが開催されます。復興五輪、それから復興のワールドカップとしても位置づけられています。これからの5年の中では被災地にとっては待ち遠しいニュース の一つでもあるんですけれども、観光の面とあわせて、やはり受入れ体制をどうするのかというのが課題だったかと思います。国も一緒になって地元と協議するような場だったり、そういった機会というの を今後設定される予定はございますでしょうか。
(答)本当に2020年オリンピック、あるいはまた19年のラグビーワールドカップ、釜石で開かれます。あるいはオリンピックに関しては聖火リレー、あるいはまたキャンプ、あるいはまた一部の競技を是非 東北でということで、今、お願いをしておりますけれども、大変明るい話題だというふうに今から私もうきうきしているような状況でありますけれども、今、御指摘をいただいたように、観光と結びつける 、あるいはまた受入れ体制、これは十分ではないというふうに認識をいたしておりますので、地元任せにすることなく復興庁として、あるいは政府としてどのような形でそうした支援ができるかということ も検討して、前向きに捉えていきたいというふうに思います。
(問)国会の復興特別委員会で野党側が3.11前に実質審議するべきだと主張していましたけれども、大臣はそれについてはどのようにお考えですか。
(答)復興特別委員会の質疑につきましては、様々な事情を考慮して、国会側で決定されるものであると認識いたしております。国会側で決定された日程に応じ質疑応答をしっかりとしてまいる所存でござ います。
(問)大臣御自身としては、3.11前にやるべきかどうかというのは、どうお考えですか。
(答)それは先ほど申し上げたとおり、国会でお決めいただくことだというふうに思いますが、なお過去の例を見ても、必ずしも3月11日よりも前に所信質疑が開催されているわけでないというふうには認 識はいたしております。
(問)福島の件に戻るんですけれども、先ほど福島は見捨てないとおっしゃったんですけれども、福島の復興とか再生をしたというのをどういう目安で考えていらっしゃるのかということを伺いたいんです けど。
(答)これはもちろん福島に限りませんが、先ほども少し申し上げたかと思いますが、ハードの整備をまずやっていく。そして、それだけでは終わらない、ソフトの面。やはり多くの方がまずはやはり復興 成ったという実感を持っていただく、これが大切なんだろうというふうに思います。福島においては、ようやく一部の避難指示が解除されたところであります。まだ、除染等の問題もあります。当然いろん な中間貯蔵施設の問題等、これもございます。ですから、まずはそういったような問題をしっかりと解決をしていって、そして、復興拠点の問題もありますけれども、そうしたことによって、もちろんいろ んな生活を選ばれるということは尊重するべきものでありますけれども、やはり一人でも多くの方がふるさとに帰ってきていただく。そして、仕事もしていただける、そういった意味において、イノベーシ ョン・コースト構想などもあるわけでありますし、生活ができる、仕事ができる、そして、ふるさとを取り戻していただいて住んでいただける、そういう状況、まずやはりそういったところを作っていくと 。もちろんそれだけで福島の復興が成ったということは言えないかもしれませんけれども、まずは今はそういったようなことをしっかりとやっていくのではないかなというふうに思います。
(問)昨日の総理の会見の中で、帰還困難区域の見直しについて、今年の夏までに行うということを総理がおっしゃっております。現時点での具体的な見直しに向けた道筋ですとか、そういったものがあり ましたら教えていただけますでしょうか。
(答)帰還困難区域の見直しですね。除染を含めた帰還困難区域の取扱いにつきましては、具体的な政府方針の早急な提示を求める地元の声も強くなっていることから、今後、政府全体として、できるだけ 早く対処すべき大きな課題であるというふうには認識をいたしております。
 昨日、総理から、帰還困難区域の区域見直しに向けた国の考え方を今年の夏までに明確に示したいとの御発言があったということでございます。総理の発言を踏まえて、除染を含めた帰還困難区域の取 扱いについて、関係省庁と連携しつつ検討していきたいと、このように考えているところでございます。
(問)福島の関連で、中間貯蔵施設の関係なんですが、先日、与党の復興加速化本部が、2020年までに中間貯蔵施設に廃棄物を搬入するよう求めております。これについて、現在の検討状況を教えていただ けますでしょうか。
(答)与党からメッセージを頂いて、総理に手交されたメッセージの中に、2020年の夏までに相当程度のフレコンバッグを中間貯蔵施設に入れたいという、そういうようなメッセージを頂いたということは 承知をいたしております。大事な視点だというふうには思っております。これからそうしたメッセージ、提言について、どのように対応していくか、具体的に検討していきたいというふうに思っております 。
(問)昨日の総理発言にもあったんですけれども、2019年度中にJR常磐線、福島県のJR常磐線を、全線開通を目指すという発言をされまして、地元の方にとっては大変喜ばしいニュースだと思うんです けれども、実際その作業を進めるに当たって、常磐線の開通工事をするとなると、工事の際に発生材、廃棄物が発生して、今から、JRとか国交省とかになると思うんですけれども、その発生材の仮置場と いうのがまだ決まっていない状態で、総理が発言をされたとはいえ、実際に着工するとなると、詰めの部分というのがもうちょっと必要になってくるのかなと思うんですが、復興の司令塔として、大臣はそ こに関して、どういった指示を出されたりまとめていく考えがあるか、お聞かせください。
(答)大変明るい、望ましいことだというふうに思っておりまして、復興庁としても、この常磐線の全線開通、しっかりと対応していきたいというふうに思っております。それに当たって、今御指摘を頂き ました、いわゆる汚染されたものが出てくると、そういったものをどう処理するかということでございますけれども、これについてもしっかりと、まず、やはり安全でなければなりませんし、作業も安全に していただかなきゃなりませんし、あるいはまた、それをどのように処理するか。いわゆる地元の皆様方の安全が脅かされるということでは、これはいけませんので、そういったことも含めて、しっかりと 対応していきたいというふうに思います。
(問)全くちょっと別の話になるんですけれども、今年5月に伊勢志摩サミットが開催されるということで、日本はG7の議長国になるわけなんですけれども、海外の首脳に対して日本の、福島、被災地の 復興の状況であったりとか、風評被害の払拭に向けてアピールをする絶好の機会だと思うんですが、その場を活用して、どのように情報を発信していくお考えかお聞かせください。
(答)仙台で財務大臣会合も開かれます。財務大臣の皆様には被災地にも入っていただいて、御見学、視察をしていただく予定でもございます。
 また、ありとあらゆる会議を通じて是非、各大臣、担当の大臣にも、関係の大臣にもお願いをさせていただいて、復興の現状、あるいはまた、先ほど来申しておりますけれども、風評という問題、ある いは、まだ一部輸出輸入をしていただいていないところもございますので、そういったこと等をいろんな場所で発信をさせていただいて、是非復興が進んでいる状況、あるいは風評対策というものをしてい きたいというふうに思います。

(以    上)

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