復興庁復興庁
  • 文字サイズ
メニュー
閉じる

根本復興大臣の会見[平成26年2月28日]

根本復興大臣記者会見録(平成26年2月28日(金)13:44~13:55 於)記者会見室)

1.発言要旨
 それでは、私の方から5件お話をいたします。
 まず第1点、「WORK FOR 東北」における企業人材の派遣日程についてであります。復興庁が「新しい東北」の構築に向け昨年10月に開始した、被災地が必要とする人材を企業などから現地に派遣する「WORK FOR 東北」において初めて民間企業の職員の派遣が内定しました。具体的には、TOTO株式会社が3名の職員を本年4月1日より、株式会社リクルートライフスタイルが1名の職員を本年5月1日より被災地に派遣します。本日、派遣予定者の方々に復興庁に来ていただき、私が直接激励を行う予定です。「WORK FOR 東北」は、被災地の人材不足と、それに応えたいとする企業との間できめ細かいマッチングを実施しており、今般派遣予定の4名の皆さんについては、民間企業において培われた経験を十分に生かし、即戦力としての御活躍を期待します。東日本大震災からの復興においては、「官」だけではなく「民」の力が必要不可欠であり、今後とも引き続き「WORK FOR 東北」を推進し、被災地が必要とする人材の派遣を促進したいと思います。
 次に、住民意向調査速報版の公表についてであります。
 楢葉町、川俣町の住民を対象とした住民意向調査について結果を取りまとめたので公表します。ポイントは、世帯の代表者を対象に、楢葉町にあっては、早期帰還に向けた条件の把握、川俣町にあっては、復興公営住宅のニーズの把握を主目的として実施をいたします。楢葉町の現時点での帰還意向についてでありますが、楢葉町にすぐに戻る方が8%、条件が整えば楢葉町に戻る方が32.2%、今はまだ判断できない方が34.7%、楢葉町には戻らない方が24.2%という結果であり、前回の調査とは対象者が個人と世帯で異なるものの、ほぼ同様の状況にあります。川俣町については、山木屋地区への帰還意向は、戻りたいと考えている方が35.4%、まだ判断がつかない方が33.9%、戻らないと決めている方が23.3%という結果になっております。また、復興公営住宅の入居意向については、35世帯が川俣町内を希望しております。今回の調査結果を踏まえ、町及び福島県とも相談しながら、それぞれの対策を進めてまいりたいと思います。なお、復興公営住宅の整備については、現在、全体整備計画をする4,890戸のうち2,374戸分の交付金を配分して着手しており、昨年6月にまとめた第一次整備計画分の約3,700戸については年度内には一定のめどがつけられるよう取り組んでいるところです。今後、福島県、受入市町村などと協力しつつ、引き続き、復興公営住宅を中心とした長期避難者の生活拠点の整備に取り組んでいきたいと思います。
 次に、県外自主避難者等への情報支援事業の実施状況についてであります。
 「「子ども・被災者支援法」に基づく基本方針」に盛り込んでいる施策の一つとして、昨年10月から、県外自主避難者復興への情報支援事業を開始しました。本年度は、県外避難者を多く抱える近隣県2カ所、山形県、新潟県、また同じく、遠隔地の大都市圏2カ所、北海道、大阪府の4道府県にてモデル的に実施をしております。今般、本事業の現時点での実施状況を取りまとめたので公表いたします。詳細は、配付資料をご覧いただきたいと思います。
 次に、復興推進計画の認定についてであります。
 本日、3件県の復興の推進計画について変更を認定しました。宮城県及び県内12市町からの変更の申請は、24年2月に認定された税制上の特例措置を講じる復興推進計画について、市町の土地利用方針の変更などに鑑み、ものづくり産業の集積を図る復興産業集積区域を拡大するものです。福島県及び県内48市町村からの変更の申請は、24年4月に認定された税制上の特例措置を講ずる復興推進計画について、既存の復興産業振興区域では、新たな工場などの立地に適した土地の不足が見込まれることに鑑み、製造業関連産業の集積を図り、復興産業集積区域を拡大するものであります。また、石巻市からの変更の申請は、24年3月に認定した税制上の特例措置を講じる復興推進計画について、対象となる復興推進事業を追加するものです。これらの復興推進計画が活用されることにより、被災地の復興が促進されることを期待いたします。
 次に、福島県訪問についてであります。
 3月1日、明日土曜日に須賀川市、白河市を訪問し市長と意見交換をするとともに、復旧復興を進めている現状を視察する予定です。また、白河市では、農協としては初めて植物工場を導入し、「新しい東北」の先導モデル事業にも取り組んでいただいている東西しらかわ農業協同組合を訪問し、先導モデル事業の現場を視察する予定です。両市が抱える要望や課題をしっかり受けとめてまいります。また、先進的な事例の視察を通じて、復興の加速化や「新しい東北」の創造につなげていきたいと考えております。
 私の方からは以上です。

2.質疑応答
(問)原発事故に関連して、田村市都路町の解除が4月1日ということがまとまりましたけれども、どこかの地域について現在解除の見通しが、例えば延びるとか縮まるとか、そういった発表に向けて、このあたりは今のところまとまっているでしょうか。
(答)今のところまとまっておりません、その発表事項という観点でまとまっておりません。

(問)楢葉町の調査結果のポイントというのは今回、楢葉町の意向調査の速報版が公表になったんですけれども、楢葉では帰還の時期を今詰めているところなんですけれども、なかなかすぐに戻る、条件が整えば戻る、合わせて4割で、帰還する場合にもかなり行政の支援が求められているわけですけれども、大臣として改めてこの楢葉町の支援、意向調査を踏まえた支援のあり方をどのようにお考えでしょうか。
(答)我々、今回の新たな予算でも、福島再生加速化交付金、また新たな支援策、これも講じました。そういう支援策も講じながら、とにかく避難住民の皆様の早期帰還に向けた環境整備を強力に、よく楢葉町と話し合って進めていきたいと思います。

(問)住民が避難されている葛尾村と飯舘村の一部地域について、避難指示解除の見込み時期を延長する方針があるかと思いますが、それ以外の地域から、除染の実態に沿ったふうに時期を変更してほしいという要望が出ているようですが、そのことについては大臣どのようにお考えでしょうか。
(答)それは私は聞いておりません。環境省において昨年、除染計画の総点検をしましたから、今現状はそういう状況で、特にその話は聞いておりません。

(問)今のところということは、見込み時期の変更についてのお考えは。
(答)見込み時期というのは、私がここでコメントするのはどうかと思いますから、避難指示解除見込み時期という概念は、設定することによってその見込み時期の分までの東電からの賠償が一括で前払いされるものなんですね。設定を希望する市町村があれば、原子力災害現地対策本部がインフラ復旧や除染の計画などを踏まえて設定している、そういう性格のものなんですよ。その前提であるということが大事だと思います。
  葛尾村と飯舘村のその話ですが、これは一昨年、24年、この解除時期を事故から3年と設定していましたが、事故から3年が近づく中で、現在、見直しの検討を行っていると聞いております。大事なのは、そういう性格のものであるということですね。
  いずれにしても、今後ともしっかり復興に向けた施策を復興庁として進めていきたいと思います。

(以    上)

ページの先頭へ