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根本復興大臣の会見[平成25年12月17日]

根本復興大臣記者会見(平成25年12月17 日(火)11:35~11:50 於:記者会見室)

1.発言要旨
  おはようございます。私から1点お話をいたします。
  「新しい東北」官民連携推進協議会の設立についてであります。
  本日、復興に携わる多様な主体間の連携推進に向け、「新しい東北」官民連携推進協議会を設立する。10月25日に協議会設立に向けた発表を行い、広く会員公募を行ったところ、約550の法人・団体の皆様から応募をいただきました。北海道から九州に至るまで全国各地の企業、NPO、大学、自治体などからご応募をいただいたことについて厚く御礼を申し上げます。
  今後は様々な情報をわかりやすく共有・交換できるような専用ウェブサイトを構築していきます。また、私から新たな連携の創出に向けて、会員同士が実際に顔を合わせる機会として会員の交流会を開催するよう事務方に指示しております。こうした取組を通じて支援をする人と支援を受けたい人とのマッチング、様々な連携を通じた新たな取組の創出、先進的な取組の横展開など、復興に向けた取組を加速させていきたいと思います。
  また、本日から協議会会員の2次公募を行います。連携の輪がさらに広がることを願っており、各方面の皆様のご協力をお願いいたします。
  私の方からは以上です。

 

2.質疑応答
(問)この協議会を通じて具体的に進めたい分野とか取り組みたい事業の内容などあれば教えていただけますでしょうか。   
(答)共有・交換される情報ということで、例えば人材支援、ビジネスマッチング、ビジネスアドバイスや資金支援、先導モデル事業をはじめとした被災地での先進的な取組、こういう情報を共有してもらいますが、具体的な事例では被災地での新しい地域の農業ビジネスの創出を目指した担い手リーダーの育成事業や、専門的な技術やノウハウを要する全国の法人・企業と支援を要する東北の事業者をインターネットを活用してマッチングさせる取組。あるいは被災地の事業者の事業再建を個人の少額出資で応援するファンド、企業が連携して震災で親を亡くした子どもたちの進学を支援するための基金を運営、こういういろいろな取組が想定されます。
  この協議会を通じて様々な主体が連携することで支援をする人と支援を受けたい人とのマッチング、様々な連携を通じた新たな取組の創出、先進的な取組の横展開、こういう取組を加速させていきたいと思っております。

(問)関連して伺います。具体的に今回この協議会で立ち上げて550の法人とか団体から応募があったということですけれども。この協議会というのはそもそもどういった需要があって立ち上げることになったのかというのが今一つよくわからないのですけれども。例えば法人の会員の中で長崎県壱岐市とか愛媛県とか被災地から離れたところの総務部長とかも会員になっていますけれども。例えば被災地とこういう人たちがどんな形で結びつくのかというのがいま一つよくわからないので。例えばしかもインターネット上だけでのやりとりになるようですので。そこのところ、どういった需要に基づいてこういうことを立ち上げるのかというのをご説明をお願いします。
(答)需要と言うよりは、今私がいろいろ東北のいろいろな幅広い企業がさまざまな取組、支援をしている。先ほど申し上げた例はその幾つかの例を申し上げました。これから大事なのは東日本大震災の住宅再建まちづくり、あるいは産業の再生、生業の再生を行ってきているわけであります。立地補助金あるいはグループ化補助金、こういうもので、特に産業再生、生業の再生を行ってきていますが、やはり大事なのはこれからは民の力をいかにして活用していくか。その意味では「新しい東北」創造モデル事業でもさまざまなこういう取組の事例が出てきておりました。今まで我々も住民の結の場マッチング支援などを取り組んできましたが、やはりこれは民の力を幅広く糾合する必要があるのではないかという観点でこの官民協議会という場をつくりました。この場から実際に動かしていくことによってやはり私はそれぞれ様々な動きが出てくると期待しております。先進的動きが現にありますから、これは様々な動きが出てくるだろうと思います。それから、全国各地から被災地に関心を持ってもらうことも必要ですし、この共有の場を通じて遠い地域からも被災地に様々な取組の支援あるいはマッチングが行われるのではないか。だからここは柔軟に考えてこの協議会を動かしていきたいと思います。

(問)まずはインターネット上で支援してもらえそうな団体をまず結び付けようというか連携というのにまず重点を置いているということなのですかね。
(答)このウェブサイト上でというのは最初のスタートです。先ほど会員の交流会というのもやろうということにしましたが、例えばビジネスマッチングということではインターネットを活用してマッチングをさせる取組を実施している、あるいは信用組合のネットワークを活用した首都圏開催の商談会への出展支援あるいはビジネスマッチング交流会の実施、様々にこれから具体的にこの協議会をプラットフォームに取組を起こして進めていきたいと思います。

(問)先日14日、大臣は環境省と一緒に福島県と立地4町に対する中間貯蔵施設の要請を行ったわけですけれども、実際国有化の予定地を見ると国道6号線よりも浜通り、海側ということで、震災前は商業施設が立ち並んで当然町の中でもそれぞれ重要な位置を占めるような地区だと思いますけれども、改めまして国有化予定地が示されて、今後の立地町のまちづくりにどのように復興庁が関わっていくのか、教えていただければと思います。
(答)中間貯蔵施設は環境省で、ここは環境省にやってもらう。我々はあの地域の復興、これが復興庁の役割ですから、これから立地市町村、自治体ともよく話し合いをしながら、あのエリアの将来像、これをつくり上げていきたいと思います。いずれにしても線量の見通しがどうなるかということも提示していかなければなりませんし、地域の将来構想、これが非常に大事ですから、地域の将来構造については各町において復興計画や計画の実施に向けた検討が進められておりますので、様々な形で協力しております。町の復興計画の中で検討されている構想やプロジェクト、これを踏まえてインフラの復旧、帰還促進のための郡内復興拠点の整備、研究開発施設など、新たな産業企業の誘致、こういうものを検討を進めて、復興庁としての地域の将来構想の実現に向けて最大限努力していきたいと思います。

(問)中間貯蔵施設に関することなのですが。福島県知事とか町長の会談の中で、石原環境相の方から出たという話を聞いておりますけれども、福島県が求めて中間貯蔵施設の搬入後30年後、最終処分にする法制化の件がありますけれども、これが地元の受入れ環境が整えば法制化を検討するということですけれども、一つの考え方としてはこういう申し出もありなのかもしれませんけれども、やはり受け入れてもらうからには最終処分時期というのを前提条件として示すという考え方もあったのではないでしょうか。
(答)これは最終処分場の先についてはこれからの施設を設置したことによって、例えば具体的な状況が施設の持つ性格あるいはその施設の例えば線量の水準、いろいろなことが出てくるし、さらにこれからの技術開発もいろいろ期待できると思いますが。やはりそういうものを慎重に見極めながら、30年かけて最終処分場を見出していく、検討していくということだろうと思います。ですから、石原大臣のようなああいう発言になったと承知をしております。

(問)関連して伺います。先日、福島に大臣が行かれた際に、例えば楢葉町なんかは全域が避難指示解除準備区域に当たるわけですけれども、地元からはなぜ帰れる場所につくるのかという声も上がっているということですけれども、町長も中間貯蔵施設は受け入れないという立場だそうですが、大臣は日ごろから住民の早期帰還というのを訴えておりますが、この点についてどういうふうにお考えでしょうか。
(答)楢葉町に示したものは、従来からいろいろなやりとりがあって、中間貯蔵施設という形で環境省から示されたということであります。そういうことだと思います。いずれにしてもあの地域の将来像は先ほど私が申し上げたようによく地元自治体とお話をしながら将来像を描いていかなければなりませんので、私としては具体的な将来像、これをよく検討して、話し合いながら示していきたいと思います。

(問)福島県内の震災関連死に関してですけれども。震災関連死の人数が直接死の人数を上回りましたが、これについて復興庁としてこれから震災関連死に対してどのような施策をとっていかれるのか、このあたりの話を伺いたいと思います。
(答)復興庁はこれまでも震災関連死に関して死者数や原因の把握等対応策の検討を行ってきました。その分析結果を見ると、避難所等における生活の肉体・精神的な疲労、避難所等への移動中の肉体・精神的な疲労、病院の機能停止による初期治療の遅れなど、これが主な原因だと思います。これからどういう対応をしていくか、やはり大事なのは住宅再建を進めて、仮設住宅などから恒久的な住宅に一刻も早くお移りいただけるよう、住宅再建・復興まちづくりの加速化、これに引き続きこれからも取り組んでいくのが第1点。それから第2点ですが、それまでの間についても適切に健康・生活面での総合的な対策を講じることが重要であると考えております。被災者の様々なストレスを軽減するために、国、公共団体、民間団体が連携して被災地の見守り活動などの孤立防止や心のケアにも引き続き取り組んでまいります。そういう観点から、先般健康・生活支援に関するタスクフォースを立ち上げて施策パッケージを取りまとめました。この施策を踏まえて今後とも被災者に対する健康・生活支援に関する取組を確実に進めていきたいと思います。

(以    上)

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