10月12~15日の4日間、「第4回 国際フォーラム『被災地からのメッセージ』」が、広野町で開催されました。
このフォーラムは、被災地域が抱える課題を様々なテーマから本音で語り合い、広野町や双葉郡の将来を考え、現状の課題解決、気付きを得るとともに、正確な情報発信を図るものです。広野町の主催で、今年で4回目を迎えます。
開会式に引き続き、エジプト考古学の第一人者で東日本国際大学学長の吉村作治さんによる「エジプト発掘の魅力」と題した基調講演が行われました。
各セッションは住民の方が参加しやすいよう幅広く身近な内容で、廃炉の現状や鳥獣害対策、サイクリングによる観光、サッカーとまちづくりなどをテーマに、スライドなどを用いながら分かりやすく発表が行われました。質問の時間もあり、住民の方は地域が直面する課題について改めて気付き、理解を深めていた様子でした。
最終日には、「われわれの復興とは何か?」をテーマに考えるセッションやふたば未来学園高校による双葉郡をフィールドとした研究、演劇部による創作演劇などが発表されました。創作演劇は「あのひ、隠れたひ」というタイトルで、原発事故後に県外の避難先でいじめに逢う女子中学生が抱える両親にも相談できない苦悩を、生徒たちが迫真の演技で披露し、観客を魅了していました。
閉会式では、遠藤広野町長から、「廃炉作業の不安を払拭する議論の継続が地域の未来を切り開く土台となること、風評被害を解消するための確実な一歩の積み重ねが問題解決の近道であること、地域の課題や現状を発信し被災地に足を運んでもらう取組が重要であることなどの教訓を踏まえ、自治体ごとに対応していた課題について地域間での情報共有や広域的な連携を深め、一歩一歩確実に解決することが必要」とのメッセージが発信されました。
今回のフォーラムには、延べ760人の方が参加されました。得られた気付きや感じたことを胸に、参加された方一人一人がそれぞれ広野町や双葉郡の現実や魅力を広く発信することで、これからの広野町や双葉郡の復興の進展が期待されます。
また、広野町では童謡のまちづくり進めており、このフォーラムとあわせて「第23回ひろの童謡まつり」も開催されました。童謡の持つ癒しが「心の復興」にもつながったものと思われます。
開会式 |
吉村作治さんによる基調講演「エジプト発掘の魅力」 |
「わかりやすい鳥獣被害対策」 |
Jヴィレッジ「サッカーとまちづくり」 |
ふたば未来学園高校による創作演劇「あのひ、隠れたひ」 |
閉会式 |
(以上)
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